■新たな形で根付くヌーディズム

 だが逆説的に、湖で水遊びする時に裸になるといった「その場の」ヌーディズムは、今もドイツに根強く残っている。

 オーストリア・ウィーン(Vienna)にある「余暇・観光研究センター」のペーター・ゼールマン(Peter Zellmann)氏は「ヌーディズムはごく普通のものとなり、自然と再びつながりを持とうとする生き方の一部になった」と話し「もはや組織だった団体に属する必要はない」と説明する。

 保守的な風土で人口の大部分をカトリック(Catholic)教徒が占める独南部のバイエルン(Bavaria)州の州都ミュンヘン(Munich)では、同市最大の公園であるエングリッシャーガルテン(Englischer Garten)にヌーディストたちのための特設スペースが用意されている。

 緑が広がるこのスペースに足を踏み入れた外国人観光客たちは、フリスビーに興じる裸の男性たちや胸をあらわにした女性たちを目にし、面食らう。

 またバルト海(Baltic Sea)や北海(North Sea)沿いのビーチにも同様に、一般の海水浴客用のエリアとは厳格に分離されて「脱衣ゾーン」が存在する。

 フランスの地理学者で、ドイツのヌーディズムの比較研究に関する著作があるエマニュエル・ジョーラン(Emmanuel Jaurand)氏は、フランスでは1956年になってやっと認められたヌーディズムが、ドイツでは1920年代から合法化されていたといい、夏が来れば今も800万~1200万人ものドイツ人がヌーディズムに興じていると説明する。

 ジョーラン氏の研究は「ドイツには今も、性的な意味合いとは切り離された、自由で落ち着いた都会的な公共の場でのヌーディズムが残っている」と結論づけている。(c)AFP/Yannick Pasquet