【7月10日 AFP】中米ニカラグアのダニエル・オルテガ(Daniel Ortega)大統領は8日、中国企業が提案していたカリブ海と太平洋を結ぶ400億ドル(約4兆600億円)規模の運河建設事業を承認した。

 前日にはHKニカラグア運河開発投資(HK Nicaragua Canal Development InvestmentHKND)が新運河建設について、検討してきた6ルート案の中の1ルート案でニカラグア政府と合意に達したと発表していた。新運河は全長およそ278キロで、パナマ運河に匹敵する。年内にも着工の予定だ。

 オルテガ大統領によると、HKNDは運河建設予定地では森林再生や生息動物の他地域移動などを行い、環境への影響の軽減に努める方針。ニカラグアを訪問中の王靖(Wang Jing)HKND会長も大統領との会談で「環境に優しい運河になる」と述べたという。また大統領は、運河建設は多数の雇用を創出し、国内の貧困問題対策にもなると説明した。

 ニカラグアでは、人口の半数以上が貧困レベルにある。(c)AFP