【7月10日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)は9日、ナイジェリアサッカー連盟(Nigeria Football FederationNFF)に「政府の介入」があったとして、同国に資格停止処分を科したことを発表した。

 W杯ブラジル大会(2014 World Cup)決勝トーナメント1回戦で敗退したナイジェリア代表がブラジルから帰国した直後、ナイジェリアの裁判所はNFFの指揮権を取り上げる判決を下し、同国政府が人事に関与したことで、FIFAが処分を科すに至った。

 FIFAは声明で、「FIFA緊急委員会は本日、ナイジェリアサッカー連盟(NFF)への政府介入を受け、直ちに資格停止処分に科した」と発表した。

 処分が解除されない場合、ナイジェリアは8月5日から24日までカナダで行われる、女子サッカーU-20W杯に参加できなくなる。

 また、U-17W杯UAE大会(U-17 World Cup UAE 2013)で優勝しているナイジェリア代表は、アフリカU-17選手権(African U-17 Championship)の予選を20日に控えており、来年ニジェールで行われる本大会にも出場できない可能性がある。

 これを受けたナイジェリアの人々は、ショックを隠しきれないようだ。

 元ナイジェリア代表監督のクリスチャン・チュク(Christian Chukwu)氏は、「サッカー界は大打撃を受ける。われわれを後退させる以外の何物でもない」と失望を口にした。

 ナイジェリア・プレミアリーグのロビ・スターズ(Lobi Stars FC)とアクワ・ユナイテッド(Akwa United FC)で指揮官を務めた経験を持つジャスティン・テンガー(Justin Tenger)氏は、FIFAにやって良いことと悪いことを教えてもらわなくてはいけない状況を嘆いた。

「ナイジェリアサッカーの歴史で、最も悲しい出来事だ。われわれが自分たちで整理しなければならないことを、外部の団体に手伝ってもらうなんて情けない」

 関係者の中には、ナイジェリアサッカーを揺るがす事件の対応を誤った同国のスポーツ大臣は、辞任すべきだとの声もある。

「われわれが担ぎ上げていた役員に助言したが、親切心からの警告に耳を傾けようともしなかった。これが現在のわれわれのレベルだ」

「大臣は間違った方向へ誘導されてしまった。対処を誤った大臣は、辞任すべきだ」

(c)AFP