【7月9日 AFP】サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)準決勝でブラジル代表が受けた最後の屈辱は、ドイツが7ゴール目を決めたのをきっかけに、自国の愛すべきサポーターが相手国の応援に回ったことだろう。

 ブラジル代表はすでに自国のサポーターを悲しみのどん底に突き落としていたが、さらに雰囲気を悪くさせたのは、観客が続々と会場のミネイロン(Estadio Mineirao)を後にしたことだった。

 ブラジルのGKジュリオ・セザール(Julio Cesar)の脇をドイツのシュートが抜ける度にブーイングを送っていたサポーターだが、途中出場のアンドレ・シュールレ(Andre Schuerrle)が自身2ゴール目を決め、ドイツが通算7得点を記録すると、それはたちまち歓声に変わった。

 観戦に訪れたブラジル代表サポーターのダンテ・サントス(Dante Santos)さんは、「サッカーでこんなことはあり得ない」と話している。

 試合が始まる前、ブラジルのサポーターは相手国のファンに対し「帰れ帰れ、ソーセージとビールを持ってドイツに帰れ」とやじを飛ばしていた。

 しかし、マルコ・ロドリゲス(Marco Rodriguez)主審が終了の笛を吹いたとき、ブラジルのサポーターにその威勢の良さはなかった。(c)AFP/Patrick FORT