【7月6日 AFP】イスラム教スンニ派(Sunni)の過激派「イスラム国(Islamic StateIS)」が6月に制圧したイラク北部の都市モスル(Mosul)で、自らをカリフ(預言者ムハンマドの後継者)と主張する同勢力のアブバクル・バグダディ(Abu Bakr al-Baghdadi)指導者が初めて公の場に姿を現し、自らに従うようイスラム教徒に求める様子を捉えた動画が5日、公開された。

 イラク北部の5県にまたがる一帯と首都バグダッド(Baghdad)の西を制圧したイスラム国を率いるバグダディ指導者の正体は、これまで謎に包まれていた。

 動画には、黒い長衣とターバンを身に着け、白髪交じりのあご髭を生やしたかっぷくの良い男性が、モスル中心にあるヌール(Al-Nur)モスクでの金曜礼拝で演説を行う様子が写っている。

 バグダディ指導者とされるこの男性は、「私は、あなた方の中で最良の人物ではないが、あなた方を統括する指導者だ。だからもし私が正しいと思うなら私を支えてほしい」と述べた上で、「もし私が間違っていると思うなら、私に助言し、正しい方向に向かわせてほしい。そして私が神に従う限り、私に従ってほしい」と呼びかけた。(c)AFP/Prashant RAO