【7月3日 AFP】ブラジルで、フランスの有名サッカー選手3人にちなんだ名前を付けられた7歳の少年が、自分の名前をきちんと発音できずに困っている。

 この少年のフルネームは「ジネディーヌ・ヤジッド・ジダン・ティエリ・アンリ・バルテズ・エリック・フェリペ・シルバ・サントス(Zinedine Yazid Zidane Thierry Henry Barthez Eric Felipe Silva Santos)」。普段は短く「ジダン君」と呼ばれている。

 ジダン君は地元ニュースサイトG1に、自分の最初の3つの名前はすんなり口にできるが、4つ目以降は「まだ覚えていない」ためうまく発音できないと語った。

 ブラジルは2006年開催のサッカーW杯ドイツ大会準々決勝でフランスに敗れたが、ジダン君の父親ペトルシオ(Petrucio Santos)さんは、このときフランス代表だったジネディーヌ・ヤジッド・ジダン(Zinedine Yazid Zidane)、ティエリ・アンリ(Thierry Henry)、ファビアン・バルテズ(Fabien Barthez)の3選手に感銘を受け、息子の名にもらうことを決めたという。

「エリック」はというと、元フランス代表で英プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)で活躍したエリック・カントナ(Eric Cantona)選手から。そして「フェリペ」はブラジル代表のルイス・フェリペ・スコラーリ(Luiz Felipe Scolari)監督に敬意を表したもの。「シルバ・サントス」は一家の名字だ。

 ブラジル北東部アラゴアス(Alagoas)州の州都マセイオ(Maceio)郊外にあるシルバ・サントス家には、ペトルシオさんが立てたブラジル国旗とフランス国旗が仲良くはためいている。小売店を営むペトルシオさんは数年前、フランスに暮らす娘2人を訪ねた際にフランスの人々に親切にされたことがきっかけで大のフランスびいきになった。いつか再訪する日に備えて目下、フランス語を勉強中だという。

 しかし、自分の名前が好きかと聞かれたジダン君は「ううん。ルイス・グスタヴォ(Luiz Gustavo)のほうが良かったな」と、ブラジル代表選手の名前を挙げた。(c)AFP