■ピグミー族支援のプロジェクト立ち上げへ

 ピグミーはこうした絵を祭事のために描くが、観光客に売ることもある。「樹皮の代わりに布に描けば、彼らの知識をお金に替えられると思った」とムブガさんは言う。

 ムブガさんはそのピグミーを支援する構想を形にして、今年末までにはプロジェクトとして立ち上げたいと思っている。プロジェクト名は「ンドゥラ(Ndura)」、北東部のキビラ語で「森林」という意味だ。

 必要な資金の一部は、コレクションの新ライン「ヴィヴヤ(Vivuya)」(北東部のキナンデ語で「美」の意)の売り上げで賄う予定だ。この新ラインは2012年に立ち上げたもので、昨年7月のキンシャサ・ファッション・ウィークでも好評だった。

 この7月には、ISAMで教えることで得た「ささやかな収入」を助けに、キンシャサのフレンチ・カルチュラル・インスティテュートと同国第3の都市キサンガニでファッションショーを開催する予定だ。キサンガニ(Kisangani)は、エプルがあるオリエンタル州の州都でもある。

 無事ショーを終えたあかつきには、再度ピグミーの村へ趣き、感謝の気持ちを伝えるつもりだ。(c)AFP/ Habibou BANGRE