【7月2日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2014)は1日、女子ダブルス2回戦が行われ、姉のヴィーナス・ウィリアムス(Venus Williams、米国)と参戦していたセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)が、目まいを伴うウイルス性疾患で棄権を余儀なくされると、涙を浮かべて「深く傷ついている」と話した。

 32歳で世界ランク1位のセレーナは、クリスティナ・バロイス(Kristina Barrois、ドイツ)/シュテファニー・フェーゲレ(Stefanie Voegele、スイス)組との対戦を控え姉のヴィーナスとウオームアップに臨んでいたが、不調を感じすぐに医師を呼んだ。

 試合開始後も明らかに体調の優れない様子のセレーナは、コートでもふらつきながら4つのダブルフォールトを犯し、第1セットが0-3となった場面でヴィーナスに手を引かれコートを後にした。

 セレーナは、「深く傷ついています。試合を続行できないなんて」と悲しみを口にした。

「最高の試合を楽しみにしていたのですが。心の底からファンの応援と理解に感謝します。来年もウィンブルドンに戻ってくることを楽しみにしています」

 一方のヴィーナスも、妹に対して同情を寄せている。

 声明の中でヴィーナスは、「残念ながら、セレーナはここ数日体調が優れず、今日はプレーできる見込みがありませんでした」と明かした。

「私たちの大好きなダブルスに、彼女が挑戦したことを誇りに思います。来年ウィンブルドンに戻ってくることを楽しみにしています」

 ウオームアップの後、医師と理学療法士の診察を受けたセレーナは涙を浮かべており、最後はセレーナの状態を確認した主審と大会の監督者との話し合いになった。

 セレーナの血圧を確認し、試合は予定の15分後に開始したが、これが終わるのも時間の問題だった。

 すでに椅子から降りていた主審は、ウィリアムス姉妹と再び話し合い、セレーナが体調不良により棄権することを発表した。

 セレーナは、アリーゼ・コルネ(Alize Cornet、フランス)に敗れ女子シングルスから敗退しており、ヴィーナスも同じく3回戦でペトラ・クビトバ(Petra Kvitova、チェコ)の前に屈している。

 過去にも健康を脅かす問題を抱えていたセレーナは、2011年に血栓を取り除く手術を受けている。(c)AFP