【7月1日 AFP】イスラエルは6月30日、行方不明になっていた10代のイスラエル人3人を遺体で発見したと発表した。その上で、犯行に及んだのはイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)だと断じ、必ず代償を支払わせると宣言した。

 ベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は緊急閣議の冒頭で閣僚らに対し、「今夜3遺体を発見した。あらゆる証拠が3人の若い拉致被害者の遺体であることを示していた」と述べ、「責任はハマスにあり、ハマスは代償を支払うことになる」と断言した。これに対しハマス幹部は、イスラエルが報復行為に出れば「地獄の門」が開くことになると警告した。

 17日前から行方が分からなくなっていた3人の遺体は、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)のヘブロン(Hebron)近郊で見つかった。ヒッチハイクをしている姿が目撃された場所から10分ほど離れた場所だったという。

 3人についてはこれまで大規模な捜索活動が行われ、その中でパレスチナ人5人が死亡、逮捕者は400人以上に上った。一方、ガザ地区(Gaza Strip)の武装勢力はイスラエル南部へのロケット攻撃を激化させ、イスラエル側もその報復としてほぼ毎晩空爆を行ってきた。

 イスラエル側は3人を拉致したのはハマスだと主張し、ヨルダン川西岸におけるハマスの活動の摘発を強化していた。しかし今までのところ、ガザ地区にあるハマス拠点への攻撃には踏み切っていない。(c)AFP/Hazem Bader