【7月1日 AFP】メキシコと対戦したサッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)決勝トーナメント1回戦でダイブしたことを認めたオランダ代表のアリエン・ロッベン(Arjen Robben)が30日、国際サッカー連盟(FIFA)が自身の発言に対する処分はしないと発表したことを受け、改めてダイブ発言について言及した。

 オランダが2-1で勝利したメキシコ戦の後半ロスタイムに決勝のPKを獲得したロッベンは、オランダのテレビ局に対し、試合の序盤でダイブをしたことを認め、論争を引き起こしていた。

 オランダサッカー協会(Koninklijke Nederlandse Voetbal BondKNVB)は、ロッベンのコメントの報道のされ方を批判し、誤った解釈をされていると強調していた。

 だが、KNVDが自身を擁護した数時間後、FIFAが自らの発言に対する処分を行わないと発表したことを受け、ロッベンは「1つの愚かな行為」をしたことを改めて認めた。

 報道陣から騒動に対する反応を求められたロッベンは、「私は正直者なので困ったものだ」と答えた。

「正直というものは時として罰せられる。私は正直な方がいい」

「前半にファウルがあり、タックルをされると思って倒れたが、相手は足を引いていた」

「このことでチーム全体の素晴らしいパフォーマンスが忘れ去られてしまうのは残念だ。ここが重要だ。私には正直なところがある。謝罪はするが、これもサッカーだ」

「愚かな行為が1つあって、それは試合の結果に影響をもたらさなかった。明らかにPKの状況が2回あり、そのうちの1つだけが認められた。この一件についてはこれ以上話す必要はない」

 FIFAのデリア・フィッシャー(Delia Fischer)広報は、過去にさかのぼった処分が科されるのは、「審判の目を逃れた極めて悪質なファウル」にのみであり、ロッベンの試合後のコメントについては処分のあらゆる可能性を否定した。

 ロッベンは以前から一連のダイブが批判されており、13-14シーズンには欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2013-14)でアーセナル(Arsenal)のアーセン・ベンゲル(Arsene Wenger)監督とダイブをめぐり舌戦を繰り広げた。

 3月に行われたバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)との決勝トーナメント1回戦後にベンゲル監督は、「ロッベンは何もないところから何かを得る能力が非常に長けている。彼はいいダイバーだが、それもサッカーの一部だ」と語っていた。

 これに対しロッベンは、「偉大な監督には多くのことを期待している。偉大な監督なら、そういったクレームに頼る必要はない」と反論している。(c)AFP