【6月28日 AFP】ウクライナのペトロ・ポロシェンコ(Petro Poroshenko)大統領は27日、欧州連合(EU)との連合協定に調印、欧州とロシアの間に位置し、地政学的な「断層線」をまたぐ同国にとって「画期的な転換点だ」と歓迎する意向を表明した。

 連合協定はウクライナとEUの政治・貿易に関して定めた約1200ページの文書からなる。ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が掲げる同国主導のEU、北大西洋条約機構(NATO)に対抗し得る経済連合にウクライナを加える目標を実現不可能にするものであり、ロシア政府はただちに、「ウクライナに対し、必要なあらゆる措置を講じる」との方針を表明。ウクライナへの報復をちらつかせている。

 また、ロシア系住民が多く、ウクライナの新政権に懐疑的な同国東部では、協定締結を支持しない市民も多い。

 一方、EUは同日、ウクライナと同じ旧ソ連圏のグルジア、モルドバとも同様の連合協定を締結した。

 ポロシェンコ大統領は今回の協定について、ウクライナに「全く新たな展望と近代化への機会」を与えるものだと指摘。署名したこの日を「歴史的、かつ独立以降最も重要な日だ」と述べた。(c)AFP/by Bryan McMANUS with Dmitry ZAKS in KIEVand Maria ANTONOVA in Moscow