【6月25日 AFP】サッカーイタリア代表のジョルジョ・キエッリーニ(Giorgio Chiellini)が24日、ナタル(Natal)で行われたW杯ブラジル大会(2014 World Cup)グループDの試合で、ウルグアイのルイス・スアレス(Luis Suarez)にかみつかれたと主張した。

 キエッリーニは試合後、イタリアの国営テレビ「Rai 1」に対して、「彼は僕にかみついた。それは明らかだ。僕の肩にはまだ歯形が残っている」と語った。

「彼はシミュレーションをしていたし、主審は笛を吹いてレッドカードを出すべきだった」

 スアレスのかみつき行為が起きたあと、ディエゴ・ゴディン(Diego Godin)が決勝点を挙げたウルグアイは1-0で勝利し、グループ首位のコスタリカとともにベスト16入りを果たした。その一方で、イタリアは大会から姿を消すことになった。

 スアレスはペナルティーエリア内にいたキエッリーニの肩に顔を押し付けると、そのまま2人揃ってグラウンドに倒れ込んだ。

 キエッリーニがシャツから自身の肩を出してかみつかれたことを主張する一方で、スアレスは地面に座りながら自分の歯を押さえていた。

 テレビのリプレーは、キエッリーニの主張が正しいことを物語っていた。

 この問題で国際サッカー連盟(FIFA)の懲罰委員会が調査に乗り出すことになれば、スアレスのW杯が間違いなく終わることを意味する。

 スアレスにはガーナと対戦した2010年の南アフリカ大会(2010 World Cup)準々決勝で、ゴールライン上で故意にハンドを犯して相手の決勝点を阻んだ前科があり、この行為で処分が受けるとなれば、長期間の出場停止は避けられないだろう。

 スアレスはオランダ・エールディビジのアヤックス(Ajax)在籍していた2010年11月に、PSVアイントホーフェン(PSV Eindhoven)のオトマン・バッカル(Otman Bakkal)にかみつき、7試合の出場停止処分を受けている。

 2013年4月には、所属するリバプール(Liverpool FC)の本拠地アンフィールド(Anfield)で行われた試合で、チェルシー(Chelsea)のブラニスラフ・イヴァノヴィッチ(Branislav Ivanovic)にかみつき、イングランドサッカー協会(Football Association、FA)から10試合の出場停止処分を言い渡された。

 スアレスはまた、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のパトリス・エヴラ(Patrice Evra)に対して人種差別発言を行ったとして、2011年に8試合の出場停止処分を受けている。(c)AFP/Justin DAVIS