【6月24日 AFP】元フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)ドライバーのミハエル・シューマッハ(Michael Schumacher)氏の広報担当者は23日、同氏に関する書類が盗まれたことを明らかにした。窃盗犯は、これらの書類が昨年12月のスキー事故で昏睡(こんすい)状態に陥っていたシューマッハ氏の医療記録であると主張しているという。

 シューマッハ氏の広報担当ザビーネ・ケーム(Sabine Kehm)氏は声明で、「この数日間で、盗まれた書類やデータが売りに出されています。提供者は、これがミハエル・シューマッハの医療ファイルであると主張しています」と述べた。

「これらの書類が本物かどうか判断できません。しかしながら、書類が盗まれたことは明らかです。盗難届が出され、当局が捜査中です」

 また、ケーム氏はデータの購入や出版に対して、「医療ファイルの内容は、いずれも完全にプライベートなもので機密事項です。絶対に公にしてはなりません」と強く警告し、「内容に関するいかなる出版や、医療ファイルを出典として使用することに対して」訴訟も辞さない構えをみせている。

 シューマッハ氏は今月、昏睡状態から脱した後、フランスの病院からスイスの施設へ転院した。

 昨年12月29日、息子や友人らとスキーをしている最中に転倒したシューマッハ氏は、頭部を強打して昏睡状態に陥ると、仏グルノーブル(Grenoble)で治療を受けていた。(c)AFP