【6月23日 AFP】21日に行われたサッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)グループGのガーナ戦で、元ブラジル代表のロナウド(Ronaldo)氏が持つW杯最多得点記録に並んだドイツ代表のミロスラフ・クローゼ(Miroslav Klose)が、ドイツ国内をはじめ各方面から称賛されている。

 ガーナ戦に途中出場した36歳のクローゼは、ピッチに立った2分後に値千金の同点ゴールを決めると、おなじみの前方宙返りのパフォーマンスを披露して得点を喜んだ。

 ロナウド氏はクローゼに対し、自身のツイッター(Twitter)上で「ようこそ。僕だけが君の喜びを理解できる!なんて素晴らしいW杯なんだ!」とメッセージを送っている。

 ドイツ代表のヨアヒム・レーブ(Joachim Loew)監督やドイツメディアもクローゼを絶賛しており、通算4度目のW杯で最多得点記録に並んだクローゼのゴールは、同日のイラン戦でアルゼンチンを決勝トーナメント進出に導いたリオネル・メッシ(Lionel Messi)の見事な得点を上回るインパクトだった。

 ドイツ国内に目を向けると、ビルト・アム・ゾンターク(Bild am Sonntag)紙は、クローゼが前方宙返りをしている写真と、「ありがとう、オヤジ!」の文字が一面の見出しを飾った。

 ウェルト(Welt am Sonntag)紙は「クローゼがドイツを救う」として、2-2で引き分けたガーナ戦でのクローゼの活躍にスポットを当てると、ベルリナー・モルゲンポスト(Berliner Morgenpost)紙は、「クローゼのようなストライカーがチームにいるのは世界に誇るべきこと」と伝えている。

 レーブ監督は、「本当にうれしい。ほかに例を見ない彼のキャリアのハイライトの1つになった。彼にとって簡単なシーズンではなかったが、彼はまたやってくれたし、体調のピークを大会に合わせてくれた。監督としては、ベンチに彼のような選手がいてくれるのは素晴らしいことだ」と語った。

 2015年で代表からの引退を示唆しているクローゼだが、ドイツ代表として133試合に出場して歴代最多の70得点を記録しており、ローター・マテウス(Lothar Matthaeus)氏が持つ同国の最多出場記録150試合を更新する可能性も残されている。

 トーマス・ミュラー(Thomas Muller)がハットトリックを記録して4-0で快勝した16日のポルトガル戦では出場機会がなく、「チームが勝っているときは試合に出たいものだよ」とコメントしたクローゼは、「先発でもベンチからでも気にしない。すべての試合が重要であり、W杯で20試合15得点という数字は悪くない」と語っている。

 ガーナ戦の結果、ドイツは勝ち点4でグループGの首位に立っている。一方ガーナは、初戦で米国に敗れており、勝ち点1で26日のポルトガルとの最終戦を迎える。(c)AFP