【6月21日 AFP】オーストラリアの国内メディアが19日に報じたところによると、ウエスタンオーストラリア(Western Australia)州のある葬儀社は先ごろ、体重200キロの男性の遺体を霊きゅう車に乗せたまま一夜を明かさなければならなかったという──遺体が大きすぎるとして、病院が安置を拒否したためだ。

 オーストラリア北西部の葬儀社「ピルバラ・フューネラル・サービス(Pilbara Funeral Services)」の共同経営者であるジョアン・カミングズ(Joanne Cummings)さんはオーストラリア放送協会(Australian Broadcasting CorporationABC)に対し、「(安置拒否された後)方向転換して(ウエスタンオーストラリア州の)ローバーン(Roebourne)にある自宅まで運転して帰らざるをえなかった。遺体を冷やしておくため、ずっとエアコンをフル稼働させ、30分ごとに遺体の状態を確認し、翌朝になって冷却装置付きのコンテナを借りた」と語った。

 カミングズさんによれば、遺体の安置を拒否したヘッドランド・ヘルス・キャンパス(Hedland Health Campus)病院が、こうした対応を取ったのは今回が初めてではない。

 2013年も同病院の職員から、体重250キロの男性の遺体が「太りすぎで遺体安置用の冷蔵庫に入らない」として突き返されたという。カミングズさんは同州ポートヘッドランド(Port Hedland)の地元紙、ノース・ウエスト・テレグラフ(North West Telegraph)に対し、「そんなことを言うべきではない。もしこれが自分の母親だったらどうなのかを考えてみてほしい」と話した。

 州内の病院を管轄するカントリーヘルスサービス(Country Health Service)によると、現在のところ同病院で対応が可能なのは体重150キロまでの遺体で、300キロまで対応可能な設備の導入を検討するという。(c)AFP