【6月16日 AFP】国連(UN)は14日、半年にわたって内戦状態が続く南スーダンで5万人以上の子どもが病気や飢餓により死に直面しているとし、10億ドル(約1000億円)規模の支援を呼び掛けた。

 スーダンから分離独立してまもない南スーダンでは、これまでに数千人が死亡、150万人以上が家を追われ、援助機関はさらに戦闘が続けば飢餓が生じる危険性を指摘している。

「飢餓と暴力、疾病」の打撃を受けている380万人の支援計画を開始するにあたり、国連南スーダン派遣団(UNMISS)事務総長特別副代表のトビー・ランザー(Toby Lanzer)氏は「援助が得られなければ結果は悲惨な状況になる。今年5万人の子どもが亡くなる可能性もある」と懸念を示した。

 サルバ・キール(Salva Kiir)大統領と反乱軍指導者リヤク・マシャール(Riek Machar)前副大統領は今週再び停戦に合意したが、大方の分析では、内戦状態の終結を交渉する気が両者にあるのか懐疑的にみている。過去2回の停戦は合意から数時間のうちに破られている。

 ランザー氏は「たとえ戦闘が停止されても、これまでの戦闘や避難で数百万という人々の暮らしが破壊されている」と述べた。同氏によれば7億4000万ドル(約750億円)の支援が提供されているが、さらに10億ドル超が不足している。(c)AFP