試合開始前には、和太鼓のグループに続いてサンバのダンサーたちが踊るという、日本とブラジルの文化が融合したパフォーマンスが催された。サンパウロのサンバチーム「アギア・ジ・オウロ(Aguia de Ouro)」のディレクターで日系三世のセウソ・ミズカミ(Celso Mizukami)氏は「日系ブラジル人はすごく『ブラジル化』していて、サンバチームにも溶け込んでいる」と語る。

 しかしブラジルと日本の間で揺れるファンもいる。青い日本のユニホームを着て、肩にブラジルのマフラーをかけたマリア・クリスティーナ・イガラシさん(30)は「私はどっちつかずだけど、どちらかと言えばブラジルのファン」と話した。

 文化福祉協会のセンター長、クラウジオ・クリタ氏は、日本代表がブラジルで試合を行うことは、日系人たちが先祖の故郷を身近に感じる機会だと語る。サンパウロ郊外で先週行われた公開トレーニングには約3000人の日系ブラジル人が押し掛けた。背番号17、長谷部選手のユニホームを着たクリタ氏は「日本に近づけるものなら何でも皆、幸せになる。サッカーをまったく知らないお年寄りもすごく盛り上がっている」と話した。(c)AFP/Laurent THOMET