【6月14日 AFP】アフガニスタン全土で14日、旧支配勢力タリバン(Taliban)からの攻撃予告が相次ぐ中、大統領選の決選投票が始まった。

 決選投票に進んだのは、アブドラ・アブドラ(Abdullah Abdullah)元外相と世界銀行(World Bank)のエコノミストを務めた経験を持つアシュラフ・ガニ(Ashraf Ghani)元財務相。決選投票の勝者は、国際社会からの軍事・民生分野双方の援助が減少する中、同国の新しい時代を切り開く役割を担う。

 米同時多発テロを引き起こした国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の兵士たちを匿っているとして、米国主体の多国籍軍がタリバン政権を崩壊させた2001年以降、アフガニスタンの舵取りをしてきたハミド・カルザイ(Hamid Karzai)大統領は退くことになる。

 アフガニスタンでは初めてとなる民主的な政権移譲が実現すれば、荒廃を極めたタリバン政権時代の後、機能する国家を造るために続けてきた国際社会の努力が実を結ぶことになる。

 8人が立候補して4月に行われた1回目の投票は、タリバンによる目立った攻撃もなく、投票率は50%を超えた。だが、どの候補も当選に必要な50%の得票率を満たせず、45%を獲得したアブドラ氏と31.6%のガニ氏の上位2人が決選投票へ進むことになった。

 開票作業には数週間かかるとみられ、投票の暫定結果は7月2日、最終結果は7月22日に発表される予定となっている。(c)AFP/Emal HAIDARY