【6月13日 AFP】(写真追加)ジョージ・H・W・ブッシュ(George H.W. Bush)元米大統領は90歳の誕生日を迎えた12日、スカイダイビングで自身の卒寿を祝った。

 最近公の場に姿を見せるときはよく車椅子に座り、体力の衰えが目立っていたブッシュ氏だが、この日はマイクロブログのツイッター(Twitter)に「メーン(Maine)州は快晴。パラシュートジャンプにはうってつけの天気だ」と投稿。

 同州ケネバンクポート(Kennebunkport)にある一家の邸宅に近い場所からヘリコプターで降下地点まで行き、そこからパラシュートを装着して空中に飛び出した。

 テレビでは、着地点上空を飛ぶヘリコプターとブッシュ氏のダイブの瞬間、少し後に無事同氏が着地に成功したくさんの支援者に囲まれる様子が放送された。

 今回の「タンデムジャンプ」と呼ばれる2人で行うジャンプが、ブッシュ氏にとって8度目のスカイダイビングとなった。1回目は第2次世界大戦(World War II)中の1944年9月2日、パイロットとして乗り込んでいた攻撃機が父島(Chichi-jima Island)付近で撃墜され、やむなくパラシュートを開かなければならなかった。

 米NBCテレビが同日放送したブッシュ氏の孫娘、ジェナ・ブッシュ・ヘイガー(Jenna Bush Hager)さんによるインタビューの中で同氏は当時を振り返り、また飛びたいと思うようになったのは実はその体験があったからこそだと語った。

「パラシュートの綱を引っ張るのが早すぎて、頭を飛行機の後部にぶつけた。かすめた程度だったが」と語った同氏は、「そして後で思うようになった、うまくやりたいと。それがまた飛びたいという意欲につながった――次こそはきちんとやってみせるぞ、とね」

 第41代米大統領として1989~1993年にホワイトハウス(White House)で過ごしたブッシュ氏は、80歳と85歳の誕生日にもスカイダイビングを行っている。(c)AFP