【6月9日 AFP】普通の8歳の女の子と同じように、学校の食堂で昼食を食べ、バレエのクラスにも行くレオノール王女(Princess Leonor)──今は友達からもそう呼ばれる彼女だが、周囲から「殿下」と呼ばれる日はもうすぐそこに迫っている。

 レオノール王女の祖父であるスペイン国王フアン・カルロス1世(King Juan Carlos、76)が退位を決めた今、彼女の生活はこれまでと同じという訳にはいかないだろう。

 父のフェリペ皇太子(Prince Felipe、46)が王位に就けば、彼女はもうただの王女ではなくなる。王位継承権のある王女、欧州の王室で最も若い王位継承者になるのだ。

 彼女の青い瞳とブロンドの髪、満面の笑みは、まさにスペイン王室のイメージ回復に必要な魅力だと、王室ウオッチャーたちは口をそろえる。

「これまで彼女の両親は意図的に彼女を守り、新聞などに掲載されないようにしてきた。しかしそのような日々ももう終わる」と、皇太子の伝記を執筆するホセ・アペサレナ(Jose Apezarena)氏は言う。「彼女には少し気の毒に思う。そのような変化が彼女の自由をいくらか奪ってしまうことになるのだから」

 フェリペ皇太子とレティシア皇太子妃(Princess Letizia)は、2005年10月31日にレオノール王女が誕生して以来、メディアからセレブ的な扱いを受けている。元ニュースキャスターだったレティシア皇太子妃自ら、新聞の一面を何度となく飾ってきた。

 長身の皇太子に華やかな皇太子妃、レオノール王女と妹のソフィア王女(Princess Sofia、7)のかわいい姉妹──世界一キュートなロイヤルファミリーなのかもしれない。

 皇太子夫妻は娘たちにできるだけ普通の子供時代を過ごさせようと、できるだけ世間の目から遠ざけてきた。その甲斐あって、マスコミが姉妹の写真を撮る機会はこれまで限られていた。

「レオノール(王女)はとても賢い子供だ。活動的だが落ち着いてもいる。カメラにはとても穏やかな目を向ける」と、アペサレナ氏は言う。