【6月9日 AFP】東京電力(TEPCO)の福島第1原子力発電所で建設が始まった、地下水の放射能汚染を食い止める「凍土壁」について示した図。

 東日本大震災に伴う原発事故で損傷した1~4号機建屋の地下の土壌を凍らせ、地下水が流入するのを防ぐことによって汚染水の発生量を減らす計画。建設費は国費でまかなわれ、約1550本の「凍結管」を地面に打ち込んで1~4号機の周囲約1.5キロを囲う氷の壁を作る。東電によると来年3月までに建設を終了する予定だが、凍土壁が完全に機能するのはさらに数か月先となる見込みという。

 凍土壁の技術は、水路近くにトンネルを掘削する際に使われているものだが、専門家はこれほどの規模で、かつ長期にわたって使用した例はないと指摘している。(c)AFP