【6月9日 AFP】14F1第7戦カナダGP(Canadian Grand Prix 2014)は8日、決勝が行われ、レッドブル(Red Bull)のダニエル・リカルド(Daniel Ricciardo)がF1初優勝を飾った。

 トップチェッカーを受けて満面の笑みを浮かべた24歳、オーストラリア出身のリカルドは、今シーズン序盤から独走態勢を敷いているメルセデスAMG(Mercedes AMG)勢が電気系統のトラブルに見舞われる中、これを最大限に利用して、総合首位のニコ・ロズベルグ(Nico Rosberg)とルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)を終盤で逆転し、劇的勝利を収めた。

 リカルドは、3月にメルボルン(Melbourne)で行われた母国オーストラリアGP(Australian Grand Prix 2014)でレッドブル勢として初のレースに挑み、惜しくも2位となったが、マシンの技術規定違反により失格となっていた。

 英国人ドライバーのハミルトンがリタイアを余儀なくされたのに対し、ドイツ出身のロズベルグは、リカルドのチームメートで4度の年間王者に輝くセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)を抑え、どうにか2位でフィニッシュした。

 この結果、総合首位に立つロズベルグは、同2位のハミルトンを22ポイント差に引き離した。リカルドは、同3位につけている。

 最終ラップでは、フォースインディア(Force India)のセルヒオ・ペレス(Sergio Perez)とウィリアムズ(Williams)のフェリペ・マッサ(Felipe Massa)が高速で激しくクラッシュして壁に激突するアクシデントが発生し、セーフティーカーが導入された。

 レース70週目で、時速240キロメートル以上にも及ぶ猛スピードの事故に遭遇した両ドライバーだったが、深刻なケガはない様子でコックピットで動く姿が確認された。

 マクラーレン・メルセデス(McLaren-Mercedes)のジェンソン・バトン(Jenson Button)が4位、フォースインディアのニコ・ヒュルケンベルグ(Nico Hulkenberg)が5位、2度の世界王者に輝くフェラーリ(Ferrari)のフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)が6位に入った。

 ケータハム(Caterham F1 Team)の小林可夢偉(Kamui Kobayashi)は、23周でリタイアした。(c)AFP/Tim Collings