【6月5日 AFP】中国・北京(Beijing)の天安門広場(Tiananmen Square)で1989年6月4日に民主化運動を当局が武力弾圧した天安門(Tiananmen)事件から25年を迎え、中国の検閲当局は5日、インターネット上から事件に関連する記述や言葉を一掃する手段をとった。

 天安門事件から25年となった4日も、中国本土の国営メディアは、そろって事件を黙殺。香港(Hong Kong)のビクトリア公園(Victoria Park)を埋め尽くした市民18万人が、ろうそくを灯して犠牲者を悼んだ集会は全世界が報じたが、これについても一切言及していない。

 インターネット上の検閲は、4日以前からすでに強化されていた。中国版ツイッター(Twitter)の新浪微博(Sina Weibo)や他の検索エンジンでは「6月4日」やその類似語の検索ができなくなった。

 さらに、当局からの圧力を受けた同国のソーシャルネットワーク各社は、「天安門」、「学生運動」、「6.4」、「25周年」といった用語の使用を禁止し、同事件に関連した内容を速やかに削除した。

 香港での追悼集会後には、「ビクトリア公園」や「ろうそくの火」に加え、同公園で痛烈な当局批判を行った著名な人権派弁護士、滕彪(Teng Biao)氏といった検索ワードも規制対象となった。検索を行おうとすると、「関連する法規と方針にのっとり」検索結果は表示されません、というメッセージが表示される。(c)AFP/Felicia SONMEZ