【6月4日 AFP】1989年に中国当局が民主化運動を武力弾圧した天安門(Tiananmen)事件から25年となる4日、北京(Beijing)中心部には厳戒態勢が敷かれている。中国共産党による一党独裁の中国では、流血の惨事となった天安門事件に関する言及は今もタブーとされている。

 北京市全体に多数の警察官や治安部隊が動員されている。中には自動小銃で武装した隊員もいる。天安門広場(Tiananmen Square)周辺では多数の警察車両の他、消防車や救急車も待機している。

 北京中心部に位置する広大な天安門広場には普段通り観光客が訪れ、土産売りの露店なども出ているが、あらゆる場所に制服警官、私服警官が立ち、通行する人々の身分証明書を確認している。4日朝、広場の主要部に入るために待たされていた通行人が、警官と小競り合いになった様子を撮影したAFPの記者は、写真を削除するよう命じられた。

 また3日夜に天安門広場を自転車で通ったAFPの記者は、正体不明の人物に数ブロックほど後をつけられた。(c)AFP/Felicia SONMEZ