【6月2日 AFP】ドミニカ共和国の首都サントドミンゴ(Santo Domingo)で、10歳の少年が同国の主要空港に到着予定だった航空機の爆破を予告する電話をかけたことから、空港は安全のため数時間にわたって閉鎖され、大混乱となった。当局が先月30日、明らかにした。

 少年は先月27日、乗客乗員274人を乗せたベルギー・ブリュッセル(Brussels)発のジェットエアフライ(Jetairfly)機に対する脅迫を行い、その際、1993年に殺害されたコロンビアの麻薬王の名前を引き合いに出し、自身を「空の支配者、パブロ・エスコバル(Pablo Escobar, Lord of the Skies)と名乗った。

 同国の捜査当局が発表した声明によると、「電話は10歳の少年がかけたもので、少年の名前は、法律上の理由により発表されていない」とし、この少年が特定の便を選んだ理由については、今のところ明らかになっていない。

 多数の便が空港の変更を余儀なくされた他、安全上のさまざまな措置がとられた結果、およそ100万ドル(約1億円)の損失が出たという。

 警察は、電話の発信元がサントドミンゴ郊外の一軒家であることを突き止め、少年の身柄を拘束した。少年はその後、養育権のある親族の元へ釈放されたという。(c)AFP