■成長を遂げたスナイデル

 2010年に出場したW杯でオランダの決勝進出に貢献し、インテルの一員として2009-10シーズンの欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2009-10)制覇を果たしたスナイデルについて、わずか1か月前にも、オランダの一部メディアがW杯で代表入りする可能性について取り上げていた。

 しかし、スナイデルはそのときすでにサキとのトレーニングを開始していた。最近になって、スナイデルは「練習を再開していた」と明かしている。

「振り返ってみれば、ファン・ハール監督が正しかったことが分かる。十分な練習を積んでいなかったし、レベルも下がっていた」

 ファン・ハール監督は5月初めに、中盤で重要な役割を担うスナイデルの進歩を評価しながらも、「スナイデルは、2010年と同じくらい素晴らしい選手であることを再び証明しなければならない」とくぎを刺していた。

 W杯終了後からイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)で指揮を執ることが決定している厳格なファン・ハール監督も、ポルトガルで行われた合宿でスナイデルの変化に納得させられたようだ。

 臨戦態勢が整い、ボールさばきも優れているスナイデルは、昔の姿が戻ってきたとしてファン・ハール監督から称賛の言葉をもらっている。

 ファン・ハール監督は、「私に感謝しているという話を耳にしたが、本当に称賛されるべきなのは彼の方だ」とコメントした。

「彼がこの状態を維持できれば、チームに大きく貢献できるはずだ。彼とロッベン、そしてファン・ペルシーを擁するオランダは、世界一になれる攻撃力を秘めている」

 複数のメディアが、ファン・ハール監督がスナイデルをマンチェスター(Manchester)に引き連れていく可能性を報じている。両者の関係は修復されつつあるが、スナイデルはこれに対し、まだ準備ができていないとコメントしている。(c)AFP/Benoit Noel