【5月30日 AFP】パキスタン東部ラホール(Lahore)の裁判所前で妊娠中の女性が親族らに殴殺された事件で、警察は30日、さらに男4人を逮捕したと発表した。4人のうち1人は死亡した女性のおじ、2人はいとこだった。

 家族の意思に背いて自身が選んだ男性と結婚したファルザナ・パルビーン(Farzana Parveen)さんは27日、ラホールの高等裁判所前でレンガなどを手にした親族ら20人以上に襲われ、殺害された。現場には警察官がいたとみられるが、ただ傍観していたという。

 パキスタン第2の都市で白昼に起きた惨殺事件は、世界から怒りの声を招いた。

 事件では、すでにパルビーンさんの父親が現場で身柄を確保されており、30日までの逮捕者の数は5人となった。

 シャバズ・シャリフ(Shahbaz Sharif)パンジャブ(Punjab)州知事は、全力をあげて24時間以内にパルビーンさん殺害に関与した人物の身柄を拘束するよう警察に命じていた。

 さらにシャリフ州知事は、事件を反テロ法廷で裁く方針を示した。パキスタンの一般法廷は進行が遅いことで知られており、結審まで数年かかることも珍しくない。だが同事件が反テロ法廷にかけられれば、裁判は通常よりも迅速に進むとみられる。

 また同国の最高裁判所も警察に対し、事件について48時間以内に報告するよう求めている。(c)AFP