【5月30日 AFP】インターネット検索大手の米グーグル(Google)は29日夜、同社の検索結果から「忘れられる」ことを望む人々のための正式な受付ページを、欧州向けに開設した。

 欧州連合(EU)司法裁判所は13日、個人には、インターネット上にある自分の個人情報が古くなったり不正確だったりするなどの特定の条件下で、その個人情報を検索結果から削除させる権利を有しているとの判断を下した。

 この判断を受け、グーグルは検索結果の削除を要請するページを欧州向けに立ち上げた。このページでグーグルは、検索結果に公益性があるかどうかを判断すると述べており、公益性の例として詐欺事件や専門職の過失行為、刑事裁判での有罪、政府高官による職兼乱用などに関連する情報を挙げた。

 検索結果のリンクが削除されるのは欧州においてのみ。削除された検索結果には、欧州の法的要件を満たすために修正されたとのただし書きが付けられる。欧州以外の地域では検索結果は表示され続ける。

 グーグルによると、公式の申請ページを立ち上げる前に数千件の削除要請が届いた。グーグルは詳細を明らかにしなかったが、オンラインの一部報道によると過去を消去したい小児性愛者や政治家からの要請が含まれていたという。

 またグーグルは、情報の自由と人権との間のバランスを確立するための諮問委員会を設置する。(c)AFP/Glenn CHAPMAN