【5月30日 AFP】(写真追加)米宇宙開発企業のスペースX(SpaceX)は29日、国際宇宙ステーション(International Space StationISS)に宇宙飛行士を同時に最大7人運ぶことのできる新型宇宙船「ドラゴンV2(Dragon V2)」を報道陣に公開した。

 米国は2011年にスペースシャトル計画が終了し、ISSに宇宙飛行士を輸送する能力を失った。ドラゴンV2(バージョン2の意味)は米国が宇宙への人員輸送能力を取り戻す民間初の試みとなる。

 スペースXは、米航空機・防衛大手ボーイング(Boeing)、宇宙関連企業のシエラネバダ(Sierra Nevada)やブルー・オリジン(Blue Origin)などのライバルと、早ければ2017年にも実現するとみられる民間企業による宇宙飛行士の輸送の実現を競っている。

 それまでの間、世界の宇宙飛行士は1人あたり7000万ドル(約71億円)かかるロシアのソユーズ(Soyuz)宇宙船に頼らざるを得ない。

 スペースXのカプセル型無人宇宙船「ドラゴン(Dragon)」は2012年、民間の宇宙船として初めてISSに物資を運んだ後、地球に帰還した。スペースXのイーロン・マスク(Elon Musk)最高経営責任者(CEO)は、ドラゴンが再利用可能である点を強調。ドラゴンV2については「ヘリコプター並みの精度で、地球上のどこにでも着陸」することが可能だと述べた。(c)AFP