【5月30日 AFP】2016年の次期米大統領選への出馬の可能性をめぐり既に米政界に嵐を呼び起こしているヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)前国務長官が29日、ホワイトハウス(White House)でバラク・オバマ(Barack Obama)大統領と昼食をともにした。

 08年米大統領選の民主党予備選挙ではオバマ氏と公認候補の座を争い、その後は共に政権運営を担ったヒラリー氏は、間もなく来月10日発売の著書の宣伝ツアーに出発する予定。この新著「Hard Choices(困難な選択)」は、次期大統領選出馬への足固めの一環ともみられている。

 ある米高官が匿名を条件に語ったところによると、「大統領は今日の午後、ホワイトハウスでクリントン(前)長官と非公式の昼食会を楽しんだ」という。

 共和党はすでにヒラリー氏が民主党予備選を勝ち抜き、手ごわい敵となるとみており、ヒラリー氏の経歴に対する先制攻撃を始めている。

 米メディアは次期米大統領選にオバマ大統領をしきりに絡めようとしているが、大統領自身はそうした試みを拒んでいる。またジョー・バイデン(Joe Biden)副大統領も出馬を考えているとみられることから、オバマ氏は微妙な立場にある。しかし、選挙関係者の多くは、バイデン氏が民主党の最有力候補とされるヒラリー氏に対抗することはないとみている。(c)AFP