【5月30日 AFP】ルワンダのキブ湖(Lake Kivu)の底には、大量のメタンガスと二酸化炭素が眠っており、現在この国では、これらを電力源に活用するプロジェクトが進んでいる。

 キブ湖はルワンダとコンゴ民主共和国の国境沿いに位置する。計画では、ガスを吸い上げ、電力に変え、ルワンダの現在の発電容量を2倍近くにする予定だ。ガスを抽出することで、専門家が「壊滅的な」被害をもたらしかねないと警鐘を鳴らす自然災害が発生する確率も低減させることができる。

 ゴマ火山観測所(Goma Volcano Observatory)の研究者、Matthew Yalire氏は、湖に閉じ込められている強力なガスは「淡水湖沼噴出」を引き起こす可能性があると指摘する。湖の二酸化炭素とメタンの量は突発的な爆発を起こし得るほど多く危険であり、二酸化炭素が放出されれば、周囲の人々や家畜を窒息させてしまうという。

「今のところ湖は安定しているが、いつまで安定しているかはわからない」と語るYalire氏は、メタンを抽出することが「安定」を保つ一つのやり方だと考えている。

 湖のそばのルバブ(Rubavu)の町では政府の試験プロジェクトが実施されており、キブ湖のメタンからすでに2メガワットの電力を生産している。