【5月28日 AFP】28日付の中国国営メディアによると、同国西部・新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)にあるスタジアムで27日、テロリズムの罪などを問う一斉裁判が行われ、3人の死刑判決を含め、55人に有罪判決が下された。

 国営新華社(Xinhua)通信電子版は、同自治区イリ・カザフ自治州(Ili Kazakh Autonomous Prefecture)にあるスタジアムに約7000人の群衆と中国共産党幹部が集まり「公開判決、公開逮捕、公開刑事拘留の大会に出席し、法に従い、凶暴なテロ犯罪者集団を罰した」と報じた。

 司法当局はスタジアムで、殺人や分離主義、テロリスト集団の組織化や先導、あるいはそうした集団への参加、犯人秘匿(ひとく)、強姦などの罪で判決を下した。昨年、おのなどを使って一家4人を殺害した3人については「残酷極まる手段を用いた」として死刑が言い渡された。またスタジアムでは警察が38人の容疑者の正式逮捕を公表し、さらに27人を拘束した。

 公開された写真によると、被告たちはオレンジ色のベストを着せられて大型トラックの荷台に並べられ、前かがみのまま治安部隊に押さえられるなどした状態で、警官らが警備を固めたスタジアムに到着した。

 新華社が報じたイリ・カザフ自治州の共産党ナンバー2の談話によると、今回の大規模な公開判決は「凶暴なテロリズムの三つの力──分離主義、原理主義、テロ行為による恐怖に対する取り締まりへの当局の断固とした決意」を示すことを狙ったという。(c)AFP