6. 欧州委員会委員長
 選挙後、欧州連合内の3つの重要ポストと欧州委員が選出される。最も注目されるのは、欧州連合の政策立案・執行機関である欧州委員会(European Commission)の次期委員長だろう。全加盟国の首脳などからなる欧州理事会(European Council)は今回初めて、欧州議会選の結果を考慮して新たな委員長候補を提案することになっている。委員長候補を決める協議は27日に始まる。

 7. 欧州議会議長
 欧州議会議長のポスト(任期2年半)は、現議会ではEPPとS&Dが分け合った。新議長は7月1~3日に行われる選挙後の第1回議会での投票で決定される。

 8. EU大統領
 各国の首脳らからなる欧州理事会は、ヘルマン・ファンロンパイ(Herman Van Rompuy)現欧州理事会常任議長(EU大統領)の後任を11月に決定する。

 9. 28人の欧州委員
 28人の委員からなる欧州委員会は委員長選出に続き、加盟各国につき1人ずつ、残る27人の委員が任命される。この中には現在、英国のキャサリン・アシュトン(Catherine Ashton)氏が務めている外交安全保障上級代表(EU外相)などが含まれる。

 10. フランスとベルギー2か所での執務
 欧州議会は年12回の本会議をフランスのストラスブール(Strasbourg)で行い、一方、委員会のほとんどをベルギーのブリュッセル(Brussels)で行うという珍しい方式を採用している。このため毎月、政策スタッフや公務員、通訳者など約5000人が、この2都市を往来している。(c)AFP