■紆余曲折のあった4年間

 「ザック」の愛称で知られるザッケローニ監督は、南アフリカ大会で16強入りし、自国開催以外のW杯で最高の成績を残した岡田武史(Takeshi Okada)前監督の後を継ぎ、サムライブルー(日本代表)の指揮官の座に就いた。

 すでに監督としての峠は過ぎたと見られることもあったザッケローニ監督だが、初めて代表監督に挑戦した日本では、クラブチームを含めた日本初のイタリア人指揮官として、ブランド好きの国民から大いに歓迎された。

 就任会見でザッケローニ監督は、「今回の冒険が終わった時、ザッケローニのサムライは良いチームだったと、たくさんの良い思い出を残せればと思います」と語っている。

 そしてその言葉を裏付けるように、日本はザッケローニ監督の初采配で、本拠地での親善試合ながらリオネル・メッシ(Lionel Messi)擁するアルゼンチンを1-0で破った。

 しかし2011年1月のアジアカップでは、最終的に史上最多4度目の優勝を達成したものの、その途上で苦戦が続いたことで、手腕に対する疑問が再浮上したこともあった。

 それでも、ザッケローニ監督の欧州サッカー界での経験は次第にチームに還元されていき、2012年にはW杯優勝経験国のフランス、2013年11月には評価の高いベルギーを親善試合で破り、欧州トップレベルの相手から金星を挙げるという、記憶に残る試合も見せた。

 しかしながら日本はそのなかで、創造性のある選手を何人か有するものの、冷静なフィニッシャーを欠くという問題を再認識させられてもいる。

 W杯のプレ大会であるコンフェデレーションズカップ2013(Confederations Cup 2013)でも、開催国ブラジル、イタリア、メキシコと対戦したグループリーグで全敗し、厳しい現実を突きつけられた。

 若い才能を試すことに二の足を踏み、ACミラン(AC Milan)の本田圭佑(Keisuke Honda)やマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)の香川真司(Shinji Kagawa)ら、欧州でプレーする選手を重用しすぎだという批判もあった。

 しかし、2013年10月の欧州遠征でベラルーシとセルビアに連敗し、批判が鋭さを増して迎えた11月の親善試合で、日本はオランダ相手に2-2の引き分け、ベルギーからは3-2の勝利と結果を残し、批判も沈静化した。

 そうした素晴らしい結果をW杯という最大の大舞台でも再現し、勝利を飾ることが、ザッケローニ監督のW杯での挑戦となる。(c)AFP/Shigemi SATO