【5月19日 AFP】台湾は19日、中国の空母艦隊による攻撃を想定したコンピューターによる図上演習を開始した。国防当局者および台湾メディアが伝えた。この演習には昨年導入した米国製の攻撃用ヘリコプターも取り入れられているという。

 国防部高官によると、5日間の日程で始まった図上演習は、毎年9月に実施している台湾最大の軍事演習の一環で、海峡をはさんだ対岸で軍事力を急速に拡大させる中国本土に対する台湾軍の防衛力を測ることが目的。

 この高官は演習の詳細については明らかにしなかったが、台湾紙、蘋果日報(Apple Daily)は、比較的脆弱(ぜいじゃく)な東岸が中国の空母艦隊に攻撃されたとの想定で行われると報じた。

 台湾の軍配備は中国本土に面した台湾西岸に集中しており、東岸の中国侵攻対策は手薄だと軍事専門家は指摘する。

 今回の演習では、米国製の攻撃用ヘリコプター「AH-64 アパッチ(Apache)」の最新型機やP-3C対潜哨戒機、台湾製の最新鋭戦闘機など昨年導入が開始された装備が初めて投入される。(c)AFP