フェイスブックは現在、積極的に中国での事業展開を狙っている。先月中国を訪問した同社のボーガン・スミス(Vaughan Smith)経営企画担当副社長は、北京(Beijing)で記者団に対し、「われわれは、まだあまり知られていない中国の素晴らしいところを世界にアピールできるよう、中国各地の観光当局を支援したい」と語った。

 また同社は中国での営業所開設へ向けて交渉を始めたと伝えられており、ウェブサイトではここ数週間にわたり北京勤務の社員募集の知らせを静かに掲載してきている。その中の1つは、顧客サポートマネジャーのポストで、職務内容は「宣伝キャンペーンの計画、実行、最適化」だ。

 グーグル(Google)もまた、中国で広告主を探しており、既に本土で3か所の事務局を開設しているが、2010年には検閲をめぐるいざこざにより同国からサーバーを撤退させている。

 ネット上での言論の自由を強く推進するツイッターは、中国での事業展開にほとんど興味を示していないが、ディック・コストロ(Dick Costolo)最高経営責任者(CEO)は3月に訪中した際、上海(Shanghai)当局の幹部と面会している。

 北京を拠点とするテクノロジー・コンサルティング企業BDAのダンカン・クラーク(Duncan Clark)会長は、中国の地方当局は巨額の予算をもっており、その観光広報はフェイスブックにとって実入りの多い事業だろうと指摘している。(c)AFP/Felicia SONMEZ