【5月18日 AFP】カナダ西部ブリティッシュコロンビア(British Columbia)州バンクーバー(Vancouver)の店先にある自動販売機は、ごく普通のものに見える。しかし、数枚の硬貨を入れた後にそこから出てくるのは、ガムやスナックではなく医療用のマリフアナだ。

「ガムボール」販売機のような機械に4カナダドル(約370円)を入れると、ライトが点灯し、プラスチック製のボールに入った「コットンキャンディー」と呼ばれるドラッグが出てくる。「パープル・クシュ」なら6カナダドル(約560円)だ。

 しかし、オーナーのチャック・バラビオフ(Chuck Varabioff)さんによると、最高の物は別のタイプの自販機で売られている「ピンク・クシュ」だという。冷蔵庫ほどの大きさのその自販機では、いろいろな種類のマリフアナが衛生管理のため密閉されたプラスチック製の袋に入って売られている。

 バラビオフさんが経営するブリディッシュ・コロンビア・ペインソサイエティ(British Columbia Pain Society)は、バンクーバーにおよそ400店舗ある医療用マリフアナを販売する店の1つだ。

 そうした店は、連邦裁判所が先日、マリフアナ販売を規制しようとするカナダ政府の試みを覆す判決を出して以降、法律のグレーゾーンで好機に沸く医療用マリフアナ業界の恩恵にあずかっている。