4月1日付で施行された新しい規制制度では、カナダ全土におよそ3万件あるマリフアナの自家栽培・販売業者を、より大規模な商業栽培に置き換えて業者の数を減らそうとしている。しかし小規模栽培者や販売者の多くは身を引くことを拒んでいる。その傾向は特にブリティッシュコロンビア州で強い。

 新規制制度の枠外にあるドラッグは違法だと3月に明言したバンクーバー警察だが、暴力的な麻薬密売人やギャング、中毒性の強いコカイン、ヘロイン、メタンフェタミンなどのドラッグの取り締まりを優先しており、「バンクーバーで行われている医療用マリフアナの販売行為は、(優先的な取り締まりの対象となる)基準を満たしていない」としている。

 バンクーバー市はすべての違法なドラッグを治安問題ではなく健康問題として扱っている。同市ほどではないが、ブリティッシュコロンビア州も似た政策を取っている。

 カナダでは1999年に、医療目的のマリフアナの使用が事実上合法化され、一連の訴訟を通して、その使用が拡大してきた。現在は、1923年に禁止された娯楽目的のマリフアナの使用の解禁を求める声も高まっている。(c)AFP/Deborah Jones