【5月17日 AFP】ナイジェリアのグッドラック・ジョナサン(Goodluck Jonathan)大統領は16日、イスラム過激派「ボコ・ハラム(Boko Haram)」によって拉致された200人以上の少女の地元の町の訪問を中止した。

 ある政府高官はAFPの取材に対し、北東部ボルノ(Borno)州チボク(Chibok)地区への訪問は「今朝までは(大統領の)予定にあった」が取りやめになったと述べた。 中止の理由は明らかにされていないが、治安問題が理由だと報道されている。

 ジョナサン大統領は17日にフランス・パリ(Paris)で開かれる安全保障サミットに直接赴き、地域の安定を脅かしているボコ・ハラムの問題について話し合う。

 米ホワイトハウス(White House)は、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領とフランソワ・オランド(Francois Hollande)仏大統領が電話会談で同サミットと拉致された少女の捜索について話し合ったことを明らかにした。

 米政府当局者は、拉致から1か月後の今も行方不明の少女223人の安全な帰還は米政府にとって最優先事項の1つであり、米専門家チームと無人機、偵察機を捜索活動に当たらせていると述べた。

 米政府は15日、ナイジェリア政府の同事件への対応が「悲劇的かつ許されないほど遅い」と批判していた。チボク訪問中止でジョナサン大統領への圧力はさらに強まっている。(c)AFP/Ola AWONIYI