【5月20日 AFP】飛行機の航路を衛星で捉え、ブラックボックスのデータをクラウドコンピューティングで蓄積する――不明となったまま行方が分からなくなっているマレーシア航空(Malaysia Airlines)370便の事故を受けて、国際民間航空機関(International Civil Aviation OrganizationICAO)は今月、イノベーションテクノロジーの活用を検討する会合を開催した。

 3月8日、乗員乗客239人を乗せてマレーシアのクアラルンプール(Kuala Lumpur)から中国・北京(Beijing)へと飛立ったマレーシア機はいまだにその行方が分からず、航空史における最大のミステリーの一つとなった。

 各国は協力して大規模な捜索をインド洋(Indian Ocean)で行っているものの、今のところ手掛かりはまだつかめていない。

 カナダのモントリオール(Montreal)で開催された会合では、マレーシア機の事故について話し合われた他、今後同様の悲劇を繰り返さないための方策も議題に挙がった。

 会合後、ICAOは声明を発表し「既存のテクノロジーを活用して、世界規模で航空機の追跡を可能にする手段が実現可能なコストで運営できるかを検討する」と述べた。

 こうした技術は、不測の事態が発生した際、航空機の位置、高度、速度、針路といった基本的なデータを人工衛星を使って記録、伝達することが可能になるとICAOは説明している。