【5月15日 AFP】フィリピン・セブ(Cebu)市にある病院がこのほど、口に粘着テープを貼られた生後5日の新生児の写真がインターネット上に投稿されたことを受け、調査を開始した。新生児の父親は「看護師から子どもがうるさすぎるためと言われた」と病院側に対して不快感をあらわにしている。

 口に透明な粘着テープを貼られた男児の写真は、フェイスブック(Facebook)やツイッター(Twitter)などのソーシャルメディアを通じて拡散した。

 問題が起きた「プエリカルチャー・アンド・マタニティーハウス(Cebu Puericulture Centre and Maternity House)」はAFPに対し、生後5日の男児の両親、ライアン・ノーバル(Ryan Noval)さんとジャスミン・バドクドク(Jasmine Badocdoc)さんからの苦情を受け調査を開始したことを認めた。

 ノーバルさんは、「あなたの子どもはうるさすぎるから口にテープを貼った」と看護師の1人から言われたとし、バドクドクさんと共に病院側に抗議したと述べている。9日に投稿された写真には、頬と口の周りに長いテープが貼られた新生児の姿が捉えられていた。

 この写真を見たフィリピン国内のSNSユーザーからは、怒りのコメントが多数寄せられている。

 フィリピンの保健当局は、国民の怒りについては承知しているとしながら、現時点で同問題をめぐる苦情は保健省に届いていないことを明らかにした。しかし「赤ちゃんにとっては泣くことがコミュニケーションの方法(のひとつ)だ。鼻呼吸が難しい状態で口をふさがれれば、窒息してしまう可能性もある」とコメントしている。(c)AFP