【5月11日 AFP】ウクライナ東部のドネツク(Donetsk)、ルガンスク(Lugansk)の2州で11日、親ロシア派が独立の是非を問う住民投票を強行した。

 ドネツクの親ロシア派の幹部によると、投票は午前8時(日本時間午後2時)に始まり、12時間にわたって行われる予定。独立に賛成という結果が出れば、それを承認するのはロシアだけだとみられるにしても、5月25日に予定されているウクライナ大統領選の土台を大きく傷つけることになるだろう。

 ウクライナ軍は、ドネツク、ルガンスク両州で、十分に武装した複数の都市や町にバリケードを築いた分離独立派との戦闘を続けている。政府軍と親ロシア派の激しい戦闘があったドネツク州マリウポリ(Mariupol)では、投票所に数百人の市民が並んだ。元工場作業員の男性は「私は誰からも独立していたいね」と語った。「ユーゴスラビアは分裂した。そこの住民は今では良い暮らしをしているじゃないか」

 ドネツクで投票したフローリストのタチアナ(Tatiana)さん(35)はAFPに、「私たちは権利を手にするために闘い、独立した存在になった。自分たちの意見を表明する権利を与えられてうれしい」と語った。(c)AFP/Nicolas MILETITCH with Max DELANY in Mariupol