【5月3日 AFP】アンデス(Andes)山脈で暮らしているペルー人女性が、世界最高齢である可能性が出てきた。

 ギネス世界記録(Guinness World Records)と老人学研究者団体の米ジェロントロジー・リサーチ・グループ(Gerontology Research Group)は大阪市在住の大川ミサヲ(Misao Okawa)さんを世界最高齢と認定している。

 しかし、ペルー開発・社会包摂省は、首都リマ(Lima)から約440キロ東にあるワンカベリカ(Huancavelica)州に住むフィロメナ・タイペ・メンドーサ(Filomena Taipe Mendoza)さんを1897年12月20日生まれだと認定した。現在116歳4か月で、大川さんより3か月ほど早く生まれていたことになる。

 生まれ育った村を離れたことがないというタイペ・メンドーサさんは、極度の貧困にある高齢者を対象とした年金を受け取るための手続きを済ませ、初めて年金を手にした。

 タイペ・メンドーサさんは、最初に受け取った小切手を現金に換える際、付き添った当局の職員に「私は前世紀の人間じゃないのよ、お兄さん。その前の世紀に生まれたの」と語りかけた。

「長生きの秘密は自然のものを食べること。ずっとジャガイモ、ヤギの肉、ヤギのチーズ、豆を食べ、ヒツジの乳を飲んできた」という。食べるものは全て自給自足で、缶ジュースは飲んだことがないそうだ。

 開発・社会包摂省によると、タイペ・メンドーサさんは若くして夫を亡くし、苦労して9人の子どもを育てたが、今も生きている子どもは3人だけ。年金受給者となったことで、今後は医療費が無料になるほか、毎月約250ソル(約9200円)を受け取ることができるという。(c)AFP