【4月29日 AFP】噴火が差し迫っているとのうわさが拡散している米イエローストーン国立公園(Yellowstone National Park)下の超巨大火山について、専門家たちは大規模噴火が差し迫っていることを示すデータはないと反論している。

 この数週間、インターネット上では、巨大火山の噴火の兆候に関する推測が飛び交っているが、火山学者たちは、これまで大量の地質データを収集し、イエローストーンの火山をよく理解している。それら全てのデータは火山が落ち着いた状態にあることを示していると述べている。

 イエローストーンの巨大火山が最後に壊滅的な噴火をしたのは、64万年前。北米の大部分が厚さ数センチの灰で覆われ、地球の気候にも長年にわたって影響を及ぼした。

 同公園内でバイソンの群れが逃げていく動画がネットで拡散。数日後にはこの30年で最も大きなマグニチュード4.8の地震が起き、噴火の噂はさらに広まった。

 しかしイエローストーンの広報担当、アル・ナッシュ(Al Nash)氏は(公園内で)動物の行動に異常はみられないとし、「バイソンやヘラジカ、その他の動物も最近、公園から出て行った。この時期には食料を求めて標高の低い場所へと移動するもの。後で帰ってくる」と語った。