1メガワット当たり100万ドルはかなりの投資だが、ワッカール氏いわく、同社では少なくとも10年越しの利益に目を向けており、他にも乗り気な企業がいる。

 しかし誰もがこのプロジェクトに楽観的なわけではない。イスラマバードにある持続可能開発政策研究所(Sustainable Development Policy InstituteSDPI)のエネルギー問題専門家、アルシャド・アバシ(Arshad Abbasi)氏によれば、この事業によって太陽光熱を生成するコストは、財政的に不経済だという。またソーラー発電設備を外国から購入することも、経済的に意味がないと警告している。

 同氏は「政府は、国内にもっと水力発電所や火力発電所を建設する決断を下した方が、雇用や事業、建設などの機会がより多く生み出すことができた」と主張した。

 またこの砂漠周辺で、牛の放牧によって少ない生活費を稼ぎだしている農民たちも将来に不安を抱いている。地元の村に住むマリク・ジャラルさんは「この太陽エネルギー公園が良いものなのか、分からない。電力が来ても来なくても、政府には私たちの放牧地を避けてほしいし、ここで牛と一緒に暮らし続けることを許可してほしい」と語った。(c)AFP