【4月19日 AFP】エストニア、ラトビア、リトアニアのバルト3国は、ロシア語の番組を放送するテレビ局を共同で創設することに向けた協議を始めた。ロシア政府の支援を受けたメディアが、バルト3国に居住するロシア系住民向けに行っているプロパガンダに対抗するため。

 バルト3国にはロシア語のメディアが多い。その番組の多くはロシアの政治的立場や歴史観を反映しているが、これらは半世紀にわたって旧ソ連に併合されていたバルト3国では取り扱いに注意を要する問題だ。ラトビアとリトアニアは今月、「民族憎悪を扇動している」としてテレビ局Russia RTRの放送を停止させた。これに先立ちリトアニアは、別の2局の放送も停止させていた。

 協議はまだ初期の段階だが、冷戦(Cold War)後としては最悪の東西対立をもたらしたウクライナ情勢を受けて、バルト3国独自のロシア語テレビ局創設は緊急の課題になってきている。(c)AFP/Mike Collier