【4月16日 AFP】オーストラリアの警察は15日、ビクトリア(Victoria)州の美術館から、フランスの皇帝ナポレオン・ボナパルト(Napoleon Bonaparte)の毛髪やその他の「値段が付けられない」ほど貴重なゆかりの品々が盗み出されたと発表した。

 盗難被害に遭ったのは、同州の州都メルボルン(Melbourne)南郊のモーニントン半島(Mornington Peninsula)マウントマーサ(Mount Martha)にあるブライアーズ・パーク(Briars Park)内に建てられ、現在は美術館となっている歴史的な邸宅。

 犯人らは今月10日夜、トイレの窓に取り付けられたよろい戸を外して邸宅に侵入。展示されていた指輪や、ガラス製のフレームに収められたナポレオンの毛髪、1815年にナポレオンが文字を書き込んだリボン、嗅ぎたばこ入れなど10点を盗み出した。犯行にかかった時間は10分程度とされ、警察はこれらの品々を狙った計画的な犯行だったとみている。

 美術館によると、被害に遭った展示品はオーストラリアに移住した英国人アレクサンダー・バルコム(Alexander Balcombe)の子孫らが収集したもの。バルコムは、ナポレオンが1815年から死去するまでの6年間にわたって幽閉されていた南大西洋(South Atlantic)の小島、セントヘレナ(Saint Helena)島で皇帝に出会った。

 美術館の関係者、スティーブ・ヨーク(Steve York)氏がオーストラリア放送協会(Australian Broadcasting CorporationABC)に説明したところによると、バルコムは幼いころ「ナポレオンの膝に乗せてもらったことがある」という。