【4月14日 AFP】仏中部ラロシェル(La Rochelle)の高校で16歳の女子生徒がレイプされる事件があり、犯人特定のため男子生徒や職員ら500人以上が対象の大規模なDNA鑑定が行われることになった。

 フランスの教育機関でこのような鑑定が行われるのは初めて。対象となるのは1200人いる同校の生徒のうちの男子生徒475人、男性教師31人に加え、事件が起きた昨年9月30日に校内にいた男性21人。サンプル採取は16日までに全員分が終了する見込み。

 女子生徒は、ラロシェルにあるカトリック系のフェネロン・ノートルダム(Fenelon-Notre-Dame)高校のトイレで被害に遭ったが、事件があった時間はトイレ内の照明が自動消灯した後だったため、捜査機関に犯人の身体的特徴を説明できなかった。

 DNA鑑定にかかる費用は5000ユーロ(約70万円)ほど。採取した唾液サンプルは、被害女子生徒の衣服についていたDNAと照合される。なお、衣服に残されたDNAは、女子生徒の家族や親しい友人たちのものと照合されたが、いずれも一致しなかった。鑑定結果は1か月ほどで出る予定だ。

 ラロシェル捜査当局によると、未成年に対するDNA鑑定には保護者と本人の同意が必要。鑑定を強制はしないが、拒否した場合には容疑者として身柄を拘束される可能性もあるという。(c)AFP