【4月2日 AFP】バチカン(ローマ法王庁)は1日、バチカン放送局(Vatican Radio)が保管している法王の声が録音されたテープ約8000本をデジタル化し、誰でも聞くことができるようにすると発表した。古いものでは、1884年に記録された音声もある。

 ヨハネ・パウロ2世(John Paul II 在位1978~2005年)とヨハネ23世(John XXIII 同1958~63年)が今月27日に、ローマカトリック教会史上初めて同時に「聖人」に認定されるのに向けて行われてきた準備の中で、実現することになった。

 ピウス11世(Pius XI)のもと1931年に開局したバチカン放送局は法王の声を記録してきたが、開局前の1884年にレオ13世(Leo XIII)が行った回勅「フマヌム・ジェヌス(Humanum Genus)」の録音も保管している。

 また、第2次世界大戦(World War II)が始まる直前の1939年8月、ピウス12世(Pius XII)が「危機はすぐそこにまで迫っている。だが、まだ時間はある、平和によって失われるものは何もないが、戦争は全てを奪う」と自制を呼び掛けた演説など、歴史的な瞬間を捉えた音声記録もある。(c)AFP/Jean-Louis DE LA VAISSIERE