【4月2日 AFP】日本では春になるとサクラの花が咲き乱れ、自然を愛するこの国の各地でピクニックにぴったりの美しい景色を作り出す。だが一方で日本の春は、鼻水や目のかゆみをもたらす花粉から身を守るためのマスクや特製ゴーグルが街にあふれる時期でもある。

 調査によると、日本では4人に1人が花粉症に苦しんでいる。薬局ではこの時期、めがねやティッシュ、医薬品と共に、大量のマスクが積み上げられる。マスクの需要は過去10年で5倍も増えた。

 日本経済新聞(Nikkei)によると、空気清浄器、ふとんクリーナー、花粉除去スプレーにトレンチコートといった花粉症対策用製品の市場規模は、年間15億ドル(約1550億円)と推定されるという。

 最新の売れ筋商品は、「花粉ブロッカー」と呼ばれる、養蜂用の防護マスクに似た電動式ナイロン製フードだ。企画・開発した東京都の電器店サンコー(Thanko)は、これを装着することで99.99%の花粉をシャットアウトできるとうたっている。同店によると、4000円余りするこの花粉ブロッカーは、今年に入ってから数千個も売れたという。(c)AFP/Shigemi SATO